新訂 いい会社をつくりましょう(塚越寛著・文屋)その8
87・商道の「本来あるべき姿」は、近江商人の”三方良し”の通り、相手も良し、
自分も良し、お客様にも良しという状態です。
いじめられた仕入先の経営者は、自分の社員をいじめます。給料や手当て
を削り、個人の成果を評価する賃金体系を採用し、パートや派遣社員を使
って正社員を育てず、リストラまで行う。人件費を抑えるという、経営者
が一番やってはいけない”改善策”を安易に行っています。
91・社員より株主、給料より配当という発想のもと、大量のリストラをした会社
の株価が急に上るような現状は、株主の利益のために社員の幸福が犠牲にな
っている証拠であって、本末転倒です。目的と手段をとり違えている状態で
す。